妊娠時は何かと栄養が足りているか心配になりますよね。
そのとき、ビタミンやミネラルが添加された飲み物や食品は摂取して良いか心配になったりします。
この論文では、妊娠中にこのような健康食品を摂取しても良いかについてまとめています。
時間が無い人のために:この論文の結論
- 食事で十分栄養が取れない場合、ビタミンやミネラルが添加された飲み物や食品(以下、補助飲食品と呼ぶ!)を妊娠中に摂取することで、貧血の予防に効果があり、新生児の平均出生体重が約60~73g増加した。
- タンパク質を多く摂取しても新生児の出生時体重に影響はなかった。それよりも、牛乳、必須脂肪酸【リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、そしてDHA、EPA】や微量栄養素【脂溶性(ビタミンA、D、E、Kの4種類)と水溶性(ビタミンB1、B2、B6、B12、パントテン酸、葉酸、ナイアシン、ビオチン、ビタミンCの9種類)】などの成分が、新生児の出生時体重増加にプラス効果の可能性がある。
論文詳細!
今回紹介する論文はこれ!
Review of fortified food and beverage products for pregnant and lactating women and their impact on nutritional status
作者はZhenyu YangとSandra Huffmanで、投稿された場所はMaternal & Child Nutritionという論文誌です!
重要なポイント!
ここでは論文の重要な部分を書いていきます!
まず初めに、この論文は十分な食事を取れない発展途上国などを対象に研究を実施した。
その中で、食事では十分な栄養素が取れない。。。
だったら、補助食品(ミネラルやビタミンを添加した食事や飲み物)を摂ることで出産時に違いが出るのか?という疑問点を解消するための調査がこの論文にまとめてあります。
ちなみに、日本人は妊娠中は多くの栄養素が必要とわかっている方が多いと思いますが、外国ではわからないという人も多いです。下記のグラフはネパールの女性を対象にした調査ですが、色々な栄養素が摂取できていないことがわかります。
妊娠中に足りないミネラルやビタミンをネパールの妊婦さんのうちどれくらいの割合を占めるのかをまとめたグラフとなります。全体の妊婦さんの7%がビタミンAが足りない、全体の妊婦さんの14%VitaminDが足りない、などなどです。
Riboflavin=ビタミンB2
Folate=葉酸
Zinc=亜鉛
Iron=鉄
Anaemia=貧血になる割合
ちなみに、妊娠時に必要な栄養素がどうなのか気になると思いますので、厚生労働省が推奨している栄養素摂取量を下記に貼っておきます。
この論文では各国の補助食品を添加した際の事例を紹介していますが、日本人の現在の食生活に当てはまる事例があまりないのが残念なところです。(ネパール、タンザニア、ガンビア、チリなどの諸国での事例があります。)
ただし、もしつわりなどで全く食べれない場合には、ぜひこのような補助食品を摂取することも考えてください。栄養素を取らないよりは摂取するほうが効果があることが実証されています。
まとめ
世界中の妊婦さんの中には十分な食事を取れず、栄養が足りない人が多数いるのが現状です。
そのような現状を少しでも改善するため、補助食品が効果的である論文結果はプラスな結果だと思います。
日本にる妊婦さんもつわりの時、全く食べ物が喉を通らないと不安になると思います。
そういう時は補助食品(飲み物でもOK!)を試してみてはいかがでしょうか。
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